【東京モーターショー2013レポート】UIデザイナーが感じた3つのトレンド
先日、東京モーターショー2013に行ってきました。
コンセプトカーや新車、外装デザインに目が行きがちなモーターショーですが、僕はUIデザイナーとしてUIに注目して観てきました。
まだまだ数少ないUI系の展示の中から、3つのトレンドを読み取ることができました。
3つのモビリティUIトレンド
1. Smartphone-like UI (スマホライクなUI)・・・アプリ、ジェスチャー操作
2. NUI(ナチュラルUI)・・・ 音声操作、生体認証
3. Expand Sight(視野の拡張)・・・ AR、電子ミラー、アラウンドビューモニター
以下ではこれらのトレンドを感じ取れる展示を印象に残った順にご紹介していきます。
TESLA -テスラ-
シリコンバレーに拠点を構える電気自動車ベンチャー、テスラ。2014年春から日本に納車開始というモデルSの展示がされていました。
17インチタッチパネル搭載
驚くべきは、17インチのタッチパネルを搭載していること。iPad約2枚分のイメージです。
テスラの公式サイトでは、以下の使い道が紹介されています。
もはや走るiPadですね!
DENSO -デンソー-
デンソーでは、「インタラクティブ・コミュニケーション・コックピット」という技術展示が紹介されていました。
大型ヘッドアップディスプレイ
窓ガラス上に情報を投影して前方の風景と重ね合わせる技術。AR(拡張現実)ですね。
ナビゲーションがよりわかりやすくなりそうです。
電子ミラー
従来より視野角を広げ、注目すべき情報も表示できるとのこと。
生体計測モニター
ステアリングに設置されたセンサーを両手で握ることにより、ドライバーの健康状態を計測・診断するとのこと。
眠くなってきたり、緊張していたりするのが数値として視覚化されると、そこから「ガムを噛もう」とか「落ち着く音楽をかけよう」といったアクションにつなげらることができて良いかも。
コミュニケーションロボット
ドライバーの個性や好みに合わせた情報を会話するように提供してくれるとのこと。
かわいくキャラクター化されていますが、要は車の中に話しかけてくれるSiriがいる感じ。デモを体験した限りではまだまだSiriには遠く及びませんでしたが、数年後には車での音声入力インタフェースは間違いなく普通になっていることでしょう。
NISSAN -日産-
日産は、SKYLINEのブースでUIのムービーを流していました。
二画面液晶、スマホライクなUI
上の画面はマップ、下の画面はその各種情報表示という2画面構成。ようやくマップの拡大縮小がピンチ操作に対応したようです。アプリ画面はまさにスマホライク。
インタフェースはカスタマイズ可能。ログインユーザーも選択できる。
アラウンドビューモニター
嵐のCMで話題になっている(ということをこの記事を書いてて知った)アラウンドビューモニター。
クルマの真上から見ているかのような映像によって周囲の状況を知ることで、駐車を容易に行えるとのこと。
(出典:日産|技術開発の取り組み)
ルームミラーにも表示されます。
(出典:e-nenpi.com)
こんな技術が実用化されているとは知りませんでした。まだまだ勉強が足りません。
SUZUKI -スズキ-
スズキはスマホと連携するナビをアピールしていました。
おわりに
まだまだUIの展示は少ない東京モーターショーですが、2年前と比べると少し増えた気がします。車同士のネットワーク化、スマホとの連携、自動運転、音声操作、、、これからますます車内でのUXが重視されていくことは間違いありません。
2年後のモーターショーではどうなっているのか、楽しみです。