エクストリームユーザーの探し方・アプローチ方法についてのヒント
こんにちは、@h0saです。
4月からschoo × 東大i.school「イノベーション人材」養成カリキュラムを受講しており、2限目「理解① インタビュー・フィールド観察の目的と方法」ではRE:PUBLIC共同代表の田村大氏が登壇されました。
そこで、日頃から疑問に思っていた「エクストリームユーザーの探し方・アプローチの仕方」について田村氏に質問し、回答をいただきました。
その内容参考になりましたので、こちらでも共有させていただきます。
(schooの教室に入るとその他の質問と回答も閲覧可能です。)
質問
エクストリームユーザーの探し方やアプローチの仕方について、何か秘訣はありますか?自分の中でエクストリームユーザーの像があっても、身近にいなかったり、ツテがなかったり、守秘義務や費用といった制約のためにアプローチできなかったりします。
また、エクストリームユーザーをスクリーニングせずにインタビューをした際に、「この人はエクストリームユーザーだったな」と後から気付くことはありますか?とりあえず身近な人たちにインタビューしてエクストリームユーザーを探す、といったアプローチもあるのでしょうか。
田村大氏からの回答
いい質問をありがとうございます!僕自身、あまり「エクストリーム」性にこだわらないようにしています。それよりも、探索している領域で、自分が持たないような視点を提供してくれる方は誰だろう?というところを重視して探します。そうすると、適当な人が意外と身近なところに存在しているものですよ。そして、こうやってエクストリームユーザへのインタビューを繰り返していくと、エクストリームユーザ人脈ができあがって、ごく簡単にリクルーティングができるようになります。「類は友を呼ぶ」というヤツですね(笑)
「とりあえず身近な人に」というアプローチは、悪くないアイデアですが、ヒット率が低いのではないかと思います。
なるほど、「エクストリームユーザ人脈」。。すぐにつくるのは難しそうですが、意識して自分の持っていない視点を提供してくれる人と付き合うことで、徐々に広げていくのが良さそうですね。
そのためにはやっぱり自社内に閉じこもらず、社外に出かけて多様な人と関わるのが大切だと感じました。
受講生からの回答
人間中心設計専門家の受講生の方からも回答をいただきました。(お名前は伏せます)
私がインタビューする時は、まず社員にスクリーニングwebアンケートを実施し、条件に合う方をリクルートしています。社員同士なので、守秘義務も費用も問題なしです。
デプスインタビューをした結果、エクストリームユーザーを発見することもあります。
こちらの内容は、僕も経験したことがあります。
普通そうに見えた人が結構エクストリームな行動をしていたりして、インタビューをして掘り下げていくと興味深い話が聴けたりします。
やはり守秘義務や費用での壁がある組織では、このような方法は一般的なのでしょうかね。理想は田村氏がおっしゃる「エクストリーム人脈」をたどってリクルーティングする方法ですが、まずはヒット率は低くてもWebスクリーニングをして身近な社員にアプローチするのは1つの手でしょう。
一般的なユーザーとエクストリームユーザーを比較するのを忘れずに
サービスデザイン方法論 エスノグラフィの講義で安藤先生がおっしゃっていましたが、エクストリームユーザーを見るだけではなく、一般的なユーザーについてもきちんと把握しておく必要があります。
一般的なユーザーの話は、もしかしたら想像の範疇を超えず面白くないかもしれません。しかし、それは逆にエクストリームユーザーとの差分が明確になることであり、エクストリームユーザーから得られたとがった潜在ニーズの角を取って一般化していく際のヒントにもなります。
エクストリームユーザーだけでなく、一般ユーザーにもきちんと目を向けるようにしましょう。
おわりに
以上、エクストリームユーザーの探し方とアプローチ方法のヒントについて書きました。
まずは「探索している領域で、自分の持っていない視点を提供してくれる人は誰だろう?」と考えるところから始めるのが良さそうです。