HOUSE VISION 2 2016東京展を観て、家のUXを考える
こんにちは、@h0saです。
先日、お台場の青海で開催されている、HOUSE VISION 2 2016東京展を観てきました。
(ここのところあまり記事を書けていないので、軽い内容でも書いていこうと思います。今回は割とアナログな話。)
以下、展示会サイトよりHOUSE VISION 2の概要を引用。
CO-DIVIDUAL
分かれてつながる、離れてあつまるHOUSE VISIONは「家」をさまざまな産業の交差点、つまり未来を投影する理想的なプラットフォームと考えます。エネルギーも、通信も、移動も、高齢化社会の可能性も、都市と地域の関係も、里山や棚田の保全の問題も、分断された家族が再びつながる方法も「家」を起点に考えるとそこに潜在している可能性が鮮明に見えてきます。
HOUSE VISION2 2016東京展のテーマは「CO-DIVIDUAL分かれてつながる、離れてあつまる」です。個に分断された人々、都市と地域、あるいはテクノロジーの断片を、どのように再集合させるか。その具体案を「家」をめぐるアイデアとしてご覧ください。
これからIoTとかロボット技術が進んでいく中で、家での暮らしも変わっていくんだろうなーとなんとなく考えていて、家のUXにもすごく興味があります。
3年前に最初の展示会が東京で開催されましたが、当時は海外出張中で行けませんでした。今回は行けて良かった。
以下、気になった展示物を3つピックアップし、少しばかり家のUXについて考察してみます。(各展示物の解説は、展示会サイトで読めます。)
気になった展示物
1. 棚田オフィス
この家は1階が農作業を行うスペースで、2階がシェアオフィス的な空間になっています。
背景としては、里山に住む人々の高齢化と農作業の人手不足があるとのこと。
2階で田園風景を横目に仕事をしながら、気分転換に田植えや稲刈りのお手伝いをし、また2階に戻って仕事。身体に良さそうな生活ですね。ブレストやワークショップ的なイベントで利用するのにも相性が良さそうです。
実際に良品計画のサテライトオフィスとして、千葉県鴨川市の棚田に移築されるとのことです。
2. “の”家
文字通り”の”の字の形をした壁に囲われた家です。壁は全面ディスプレイの想定です。Panasonicが協力しており、しきりに”IoT”を謳っていました。壁が全面ディスプレイになるというアイデアはありがちですが、実物のスケールで見てみるとやっぱりいろんな可能性を感じました。
この壁を使って医師から診断を受けたり、バーチャルで服を試着→購入したりといった外界とのつながり方をムービーで紹介していました。
3. 賃貸空間タワー
テーマは「賃貸住宅の再定義」とのこと。プライベート空間を最小化し、共用空間を最大化しています。シェアハウスをより進化させたイメージでしょうか。コンセプトとして新しい価値を感じました。
課題はどう同居人を選ぶかな気がします。マッチングサービスを利用して、相性の合う同居人同士で住めるようになれば最高ですね。
考察
これらの展実物を通して感じたのは、「新しいコミュニケーションの在り方を提案している」ということです。高齢化社会における高齢者とのコミュニケーション、IoT時代における人やサービスとのコミュニケーション、公共空間を利用した偶発的なコミュニケーション、、、
人と人とのコミュニケーションは人間として最も基本的な体験であり、それに新しい価値を提供する手段の1つとして「家」があるのだなと認識しました。
別の見方をすると、「家」はまだまだ新しい価値を体験できる最も身近な場としての可能性を秘めていると言えます。
仕事柄、普段は人とデジタルのインタラクションばかり考えがちですが、今回はアナログ的な思考回路が刺激された良い機会になりました。
おわりに
以上、気になった展示物を3つピックアップして「コミュニケーション」や「体験」について少しばかり考察してみました。
なお、本展示会は専用アプリもあり、音声ガイドとして利用できます。また、ちょうど良い場所に珈琲店があったり、脚を水に浸けて涼が取れる展示物もあったり、展示会としてのUXもイケていると思いました。
会期は2016年7月30日〜8月28日とのこと。まだ行かれていなくて興味を持った方はぜひ足を運んでみてください。
関連書籍
本展示会の内容がまとまった本が出ています。