「クリエイティブを武器に世界で飯を食うには?」@グッドデザイン賞受賞発表展
photo credit: Βethan via photopin cc
昨日、Good Design Exhibition 2013 を観に行ってきました。
東京ミッドタウンの一部を使って、グッドデザイン賞を受賞した様々な製品が展示されていました。
さて、タイトルにある通り、「クリエイティブを武器に世界で飯を食うには?」という講演を聴いてきたのでメモを共有します。
今まさに活躍中のクリエイター/起業家の方から、「海外」「世界」に関する話を聞くことができました。
登壇者は以下の方々。
大八木翼(SIX クリエイティブディレクター)/亀井 智英(Tokyo Otaku Mode 代表取締役)/山崎 貴之(Logbar 代表取締役/Ring開発者)/河尻亨一(元広告批評編集長)/横石崇(BENCH/Tokyo Work Design Week)
途中から席についたため、最初の大八木氏の話は逃してしまい、亀井氏の話から聴き始めました。
Tokyo Otaku Mode 亀井氏の話
・Tokyo Otaku Mode というFacebookページ、Tokyo Otaku Mode Premium Shop というオタクグッズを海外向けに販売するサイトを運営している。
・Facebookページには2013年11月1日時点で”1382万いいね”がついている
→すごい!世界中にOtakuファンがいるんですね。Premium Shopには亀井氏がTokyo Otaku Modeを立ち上げた経緯が書かれており、興味深いです。東日本大震災がアクションを起こさせたとのこと。
・自分はあまり英語ができないため、英語ができる人を集めた。
・ユーザーの9割以上が海外のため、サンフランシスコで起業。日本の文化好きのスタンフォード生、ハーバード生がインターンに。
→あえてサンフランシスコにあるEvernoteやAirbnbに行かずに、Tokyo Otaku Modeを選んだとのこと。Otaku文化、改めてすごいと感じます。僕自身の経験でも、ロンドンに行った時、カフェの女性店員に”Are you from Japan?”と聞かれ、ドラゴンボールの話で盛り上がったことがあります。日本の文化を好きでいてくれる人と話すのは嬉しいですね。
・事業が海外向けだから海外で起業する必要があったが、必要なければ日本で企業すればよい。
・日本のクリエイターの絵を日本とアメリカ、シンガポールで展示したが、日本と海外では反応が違った。日本は普通に見るが、アメリカやシンガポールでは「これいくら」と聞かれた。向こうは絵を買う文化がある。日本だと絵を買うことはハイソな感じにとらえられてしまう。
→確かに、日本だと「絵を買う」ことにあまり馴染みがないですね。絵を飾るスペースがないという住環境も影響しているのかも?どうでしょう。
Logbar 山崎氏の話
この前Ringの動画がバズり、Logbarを初めて知りました。Ringは個人的にはここ最近最も注目しているプロダクトの1つでもあります。11月7日にアメリカで発表するということなので、反応が楽しみです。
以下、山崎氏のお話。
・はじめは渋谷でLogbarというソーシャルバーをオープン(現在は汐留にある)。エントランスで「ログイン」し、隣の客にチョコレートをおごれたりする。オリジナルカクテルも作ることができ、それを後から来たお客さんが注文すると、50円バック。
→かなり斬新な試みですね。こちらのサイトで渋谷店の様子がよくまとまっています。
・東日本大震災後、人と人をつなぐ場作りをしたが、「人と人はつながりにくい」ということがわかった。その体験が、ソーシャルバーを立ち上げることにつながった。人と人のつながりをサポートしたい。
・Ringもその一貫。”Shortcut Everything” というコンセプトだが、根底にあるのは「人と人のつながり」。
・Home connected device との連携を考えている。APIを公開し、Ringで操作できるものを増やしたい。
・Ringは2014年の後半にまずは機能を限定してリリース予定。
・日本大好き。「日本から生まれた革新的プロダクト」というポジションになりたい。
所感
最近、いろいろな場面で「日本」を考えさせられます。2020年オリンピックが決まった時もそう、ロンドンに行った時もそう、未来予測の本を読んでてもそう。
今回の講演は、これからまさに海外でビジネスを加速させようとしている方々の話でしたので、良い刺激にもなりました。日本発、自分には何ができるだろう。